昨今多くの企業でDX化(デジタルトランスフォーメーション化)が進みIT技術を業務に取り入れ効率化を進める動きが活発になってきてます。
調剤薬局も管理業務を効率的にこなすためには様々なDX化が求められます。
その中でも、在庫管理や期限管理は特に重要ですが、日々の変化が多く管理するにも手間がかかる作業です。
そこで、Google Apps Script(以下GAS)を使った自動化が有効な解決策となります。
本記事では、GASとは何か、その優れた点、必要な準備、注意すべき点、そして実際の活用方法について詳しく解説します。
GASの優れている点
GASとは、Googleのサービス(Googleスプレッドシート、Gmail、Googleフォームなど)を自動化し、拡張するためのスクリプト言語です。
初期設定を一度することで、毎回行う作業を自動化し管理業務の効率化を図ることができます。
例えば書類期限をスプレッドシートにメモし、1か月前にメールに通知する設定など
必要な準備
GASを始めるには、以下の準備が必要です。
- Googleアカウントの作成:
- 既に持っていない場合は、Googleアカウントを作成します。
- Googleスプレッドシートの準備:
- 在庫管理や期限管理用のスプレッドシートを作成します。
- GASの基本知識:
- Google Apps Scriptの基本的な使い方を学びます。公式ドキュメントやオンラインチュートリアルが役立ちます。
以下のサイトでは、初心者でも分かる基本の使い方を解説してます。
気を付けること
GASを使用する際には、以下の点に注意が必要です。
- 権限設定: スクリプトがアクセスするデータに対して適切な権限を設定することが重要です。
他のアカウントと共有できるため意図せず設定を変えてしまう可能性があるのを防ぎます
- エラーハンドリング: スクリプトがエラーを起こした場合に備え、適切なエラーハンドリングを行う。
- メンテナンス: スクリプトのメンテナンスを定期的に行い、必要に応じてアップデートする。
実際の方法
GASを使って調剤薬局の業務を効率化するため実際に使用している例をを紹介します。
他薬局の薬局開設許可証の期限の自動通知
- スプレッドシート内の薬局開設許可証の期限をチェックし、期限が1か月以内の許可証について自分へのメールで通知します。
定期実行の設定:
- スクリプトを毎日自動で実行するために、GASのトリガー機能を使って定期実行を設定します。
改善できたこと:毎月のチェック作業を簡略化することができた。
実際のコードサンプルなどは以下のサイトで紹介してます。
厚生労働省が指定する薬品と現在庫の比較
- 2つのスプレッドシートを比較し共通項目を抽出して、特定のデータを別のシートに転記します。
- 選定療養対象医薬品が追加された際など、制度変更に伴う予測を立てる際に活用できます。
実際のコードサンプルなどは以下のサイトで紹介してます。
まとめ
GASは、調剤薬局の既存の作業を効率化するのに非常に有用なです。
今後調剤薬局業界ではさらなるDX化が進んでいくことは明確です。
正しい準備と注意点を踏まえ、活用することで、日常業務の負担を大幅に軽減できます。