【具体例紹介】共通する項目を抽出することで得られる効率化例

在庫管理は薬局業務の中でも重要な要素ですが、効率化が難しい分野の一つです。

前回の記事では、Google スプレッドシートとGASを使って2つの在庫リストの共通項目を抽出する方法を紹介しました。

今回は、その仕組みをどのように活用できるのか、具体的な5つの事例を通して解説します。


1. 使用頻度の高い医薬品の把握

  • 必要なデータ:在庫リストA:処方頻度データ 在庫リストB:在庫リスト
  • 得られる結果:頻繁に使用される医薬品を特定し、優先的に補充することが可能。
  • 利用できる場面:繁忙期や特定疾患の流行時に在庫切れを防ぐ。

頻繁に処方される医薬品が一目でわかるため、在庫切れのリスクを大幅に減少させることができます。

例えば

花粉症シーズン前に抗アレルギー薬を重点的に在庫確保する

上記だと、昨年の花粉症シーズンの処方頻度データと現在の在庫リストを比較します

2. 調剤棚と引き出しの在庫の入れ替えの検討

  • 必要なデータ:在庫リストA:棚番リスト 在庫リストB:不動期間リスト
  • 得られる結果:調剤棚にある不動の薬を整理できる
  • 利用できる場面:ジェネリック発売に伴う棚番整理の際など

調剤棚と引き出しの場所を移動することで薬局内の整理に役立ちます。

例えば

棚番A(引き出し)が圧迫してきたので棚番B(調剤棚)の医薬品といくつか交代したい場合

上記だと棚番B(調剤棚)の医薬品リストと不動期間リストを比較し、共通した医薬品と棚番Aでよく出ている医薬品を交換するとよいでしょう

3. 医療機関Aと医療機関Bで重複して出ている薬をリスト化

  • 必要なデータ:在庫リストA:医療機関Aの処方データ 在庫リストB:医療機関Bの処方データ
  • 得られる結果:両医療機関で共通する医薬品が特定され、在庫の調整がしやすくなる。
  • 利用できる場面:複数の医療機関と取引がある場合。

各医療機関で共通して処方されている医薬品をリスト化することで、発注頻度や在庫の調整が容易になります。

例えば

A病院とB病院で共通して冬季に必要な抗生剤をまとめて発注することで在庫確保につながります。

卸が休みに入るお盆や年末年始に余分に発注する目安にも活用できます

4. 多店舗間の在庫シェアリング

  • 必要なデータ:在庫リストA:自店舗の在庫リスト 在庫リストB:他店舗の在庫リスト
  • 得られる結果:不足分を他店舗から融通し、効率的な在庫運用が可能。
  • 利用できる場面:複数店舗を運営している薬局チェーン。

店舗間で在庫情報を共有することで、必要な医薬品を素早く他店舗から取り寄せることができます。

例えば

A店舗の不動在庫リストとB店舗の使用量薬品リストを比較することで廃棄ロスを防げます

毎月の定期的なタイミングで実施することをマニュアル化するとより効率的です


まとめ

2つの在庫リストを比較することで、単なる在庫確認だけでなく、在庫管理全体の効率化が可能になります。

特にGASを活用すれば、これらのプロセスを自動化し、日々の業務負担を大幅に軽減することができます。

まずは簡単な在庫リストの比較から始めて、GASの便利さを体感してみてください!

今後もGASを活用した業務効率化のアイデアを共有していきますので、ぜひ参考にしてください!

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